名前 赭 瑳鵺 [Saya_Akatuti]
PL 九重 朝祁
性別 女性
年齢 年齢不詳
階級 重量級ヘビー
サイズ 173cm、93kg
流派 吸血
説明  本来首筋に牙を突き立てるだけで済むはずのところを、わざわざ喉に噛み付いて食いちぎるその様は、もはや「吸血」ではなく「食人」だともっぱらの噂。
 しかし本人によると、あくまで血を頂いているだけで、肉を食っているわけではないらしい。
外見  足首まで届く長い黒髪。
 暗赤色の瞳
 いつも口元に微笑みはあるが冷たい印象を受ける
 服はダークレッドが基調
備考  明治初期に人間として生まれ、当時日本に渡ってきていた吸血鬼に噛まれて吸血鬼デビュー。
 本来ならばその吸血鬼のしもべ(スレイヴ・ヴァンパイア)として生きるはずが、主人を襲ってその血を飲み尽くすという荒業で自由を獲得した女傑。
 一見落ち着いた大人の女風だが、言動は割とむちゃくちゃ。思いつきで行動して周囲に甚大な被害を与えることもしばしば。
 年齢に関しては禁句。3桁はこえているらしいが、少しでもそのことに触れようものなら死を覚悟せねばならない。

名前 紫鬼杜岳飛 [Gakuhi_Sikimori]
PL ?!〜
性別 男性
年齢 48歳
階級 超過級ライトモンスター
サイズ 181cm、165kg
流派 紫鬼杜流頚砕術
説明  武器を持ち込めない状況に適した暗殺術…のはずが、岳飛本人の性格のために、攻撃のみに重点が置かれてしまい、紫鬼杜流の特色とも言うべき静かさや目立たなさ、相手の隙を正確に狙う慎重さはどこかに置き去られてしまった技。
 確実に首をつかめるように少しずつ改良を加えてきたが、さあ首を!という段階になる前に相手がギブしてしまうことがあり、少々不満。
外見  無精ひげ
 左眼だけ紫(興奮すると赤味を帯びる)
 顔に目立つ切り傷がある
備考  賞金に引かれて参加。
 その性格からかどんな仕事も長続きせず、貧乏らしい…
 参加したからには優勝を狙う。

備考:
 
あくまでも読みづらい名前が第一コンセプト(笑)すべて一発で名前がわかったあなたはすごい。ちなみにチーム名は「めっしぎんしゅ」

SS:

・Vampire is sunk in thought

 「親愛なる格闘家の皆様へ、か…」
 赭瑳鵺(あかつち さや)は手持ち無沙汰にぼんやりと目の前におかれた招待状を眺めていた。

 でもさぁ、帰ったら部屋の中においてあるってのもどうよ。そりゃあ出てみたいとは思ったけどね。ってかどうやって部屋に入ったの?
 これってチーム戦なのよね。武神系統の大会に出場経験ありって条件もあるし。手近に強そうな知り合い、いないなあ…
 「せっかく招待状来たしなぁ…出ないってのももったいない…う〜ん」
 「赭さん。準備が出来ました」
 「え?もうそんな?今行きます。ちょっと待ってて」
 「早くしてくださいよ〜」
 「うっさいわね。噛むわよ」
 「うっ…その脅しは怖いです…」
 「よしっ、忘れ物ない…あ、コート」
 「それ…まだ着てるんですか?そのどぎつい赤はどうにかした方がよくありません?」
 「いーの。これ着ないと調子でないんだから。ねえねえ、相手どんなの?」
 「若い兄ちゃんだったと思います」
 「マジで?!っしゃ!お姉さん気合入れちゃうわよ?」
 「お姉さん、ですか」
 「なによ。文句あるの」
 「いいえ。断じてそんな」
 「ふん。いいわよ。どーせわたしはオバサンよ。あんた、月の出てない夜は気をつけるのね。特に背後に」
 「えっ?!」
 固まってしまったスタッフを置き去りに、リングに出た。
 とたんに、喧騒と熱気に包まれる。他の試合場の試合に飛ばされる声援と野次、そして、これから始まる試合に賭ける観客たちのざわめき。
 そう、賭ける。ここは、賭博法とかそういうものにとっても違反している試合場。もちろんお上の許しなんかでちゃいない。
 ここまで忠実にイメージをなぞらなくてもいいだろうって位の地下コロシアムなのである。
 うん、いつもながら好きだわこの雰囲気。私のオッズも悪くないみたいだし、お金も欲しいし、相手は若い兄ちゃんだし、ちょっとがんばっちゃおうかしら。
 ここの良いところは、試合の当事者にもお金が入るところよね。勝てばだけど。だからやめられないのよ〜
 掛け金が集まれば集まるほど入るお金も増えるって言うのはいいわよねえ。目立てばいいんだから。
 おお、見た目も合格じゃない。よし、相手に不足なし!
 やるぞ〜!

 「それでは選手の紹介をいたします。まずはこちらから、赭 瑳鵺!これまでも数多くの試合相手を血の池に沈めてきた…
 おいっ、私は殺人鬼かいっ!

・Monster comes along

 「勝者、赭 瑳鵺っ!」
 通りがかったリングでちょうど試合が終わったらしい。観客たちが二通りの反応を見せていた。
 勝った選手にかけていた者、負けた選手にかけていた者、それぞれが声を上げている。歓声と、罵倒と。
 どうやら負けた方の選手らしい男が、担架で運ばれてきた。のだが、紫鬼杜はその様子を見て目を見張った。
 おい、どんな負け方をするとああなるんだ?血まみれだったぞ…
 たかる観衆を書き分けてリングを覗いてみると、どぎつい赤のコートを着た女が歓声にこたえていた。口元を真っ赤に染めたその姿はなかなかのものがある。
 もしかして食いちぎったのか?とんでもない戦い方だな…
 司会らしき男が次の挑戦者を募っているが、どうやら出てきてはいないようだ。まあ、あれでは無理もないか。
 あの女…見ただけではそんなにとんでもない戦い方はしなさそうだが…どうなんだ?
 「おい、ちょっといいか?」
 「え?あぁ、なんだぁ?」
 話しかけたやつは明らかに酔っていた。選択間違ったか…まあいい。
 「あの女はどういう戦い方をしたんだ?さっきの男はすごいことになってたが…」
 「おお!よくぞ聞いてくれた!ちょっと聞いてくれよ!俺ぁあの男が勝つと思ったから賭けたんだぜぇ?なのにあんなオバサンにあっさり負けやがってちくしょお」
 「それはどうでもいい。俺が聞きたいのはあの女の戦い方で」
 「いやちょっと聞いてくれよ兄さんおれはあいつが勝つと思ったから賭けたんであのオバサンがあんなことするなんてわかってたら絶対オバサンのほうに賭けてた」
 「おい!だからあんなことってどんなことだ!」
 「ああだから言ってんだろもっと前にあのオバサンがああやって噛み付いたりするってわかってたらオバサンのほうに賭けてたってそれにしても怪力だよなあのオバサン」
 「よし。あの女は怪力で噛みつくんだな。わかった。わかったからだまれ」
 「そういや兄さんどっちに賭けたんだあのオバサンだったら許さねえぞちくしょおなんだっておれが損しなきゃなんねえんだ」
 「うるさい。もうわかったからだまれ」
 「なんだよ兄さん冷てぇなもうちょっと話し聞いてくれたっていいじゃねえかぐえっ」
 紫鬼杜の手がいまだ話し続ける酔っ払いの喉を締め上げる。酔っ払いはしばらくじたばたしていたが、やがておとなしくなった。
 死んだか?…いや、息はしているか。さすがに死なれるとまずいからなぁ、これなら大丈夫だな
 「さあ!誰か挑戦するやつはいないのか?」
 まだ名乗り出てないのか。まあ、さっきの試合を見たらそうなるのかもしれないが…なんせ、怪力で噛み付く…
 …噛み付く、か。面白そうじゃないか!
 「おい、挑戦希望だ。通してくれ」

 「おおっ、命知らずがついに出たぞっ!さあ、次の勝者はどっちだっ…
 おい、なんで俺のオッズはそんなに高いんだ?

・Vampire dreads Monster

 げっ、まだ出るか挑戦者。さっきのやつ結構しぶとかったしな〜やりたくないな〜
 でも辞退するにもお金払わなきゃいけないしなあ。勝ち逃げを許してくれるようになればもっとこのシステム好きなのに…
 まあ、がんばって勝ちますか。
 あれ?なんかあの人見たことあるような。ん〜?どこだったかしら。
 「では、それぞれの選手の試合前準備時間に入ります。試合まで少々お待ちください」
 う〜ん。見覚えあるなあ…どこだったかなあ…絶対見たことあるのに…
 「赭さん、いったん控え室へ」
 「ああ、はいはい」
 誰だっけ…う〜ん。思い出せないなあ…
 「ねえ、今度の相手なんて人だっけ?」
 「相手ですか?見てませんでした?」
 「いや、名前よ名前」
 「ああ、え〜と、これがデータカードです」
 「そんなものあるの?」 
 「戦績管理用に作ってるみたいですよ」
 「へ〜…で、これはなんと読むの?むらさき、おに…」
 「『しきもり』さんだそうです。そこに振り仮名かいてあるじゃないですか」
 「ああ、なるほど。すごい名前ね」
 「赭さんといい勝負だと思いますけど」
 「まあね。私の名前も人をとやかく言えるもんじゃないけど」
 しきもり…か。う〜ん…聞き覚え…あるようなないような。ああ〜すっきりしないな〜
 「赭さん、時間だそうです」
 「ええ?なんか短くない?」
 「さっきと同じですよ」
 「はいはい」
 紫鬼杜…しきもり、ねえ…シキモリ…紫鬼杜…しきもりっ?!
 「あっ!」
 「なんですかいきなり」
 「嫌!次の相手嫌!」
 「いまさらなんですか。もう取りやめ無理ですよ」
 「いやなの!あの人の戦い方見たことあるの!喉を掴んで締め上げるのよ!いやよ!そんな苦しいのいやぁぁぁ!」
 「相手の喉食いちぎる人がなにいってるんですか」
 「あれは不可抗力よ!おとなしくしてりゃいいのに変に抵抗するからああなるんじゃない」
 「はいはい。じゃあがんばってくださいね」
 「あっ、ちょっと!お願い待って!いやよ!いやぁぁぁぁ!」

・Monster fights with Vampire

 「さ…始めようか」
 「嫌」
 「…おい」
 「苦しいのは嫌なの」
 「お前は子供か?」
 「子供なんでもいいわ。とにかく嫌なの。ということでギブアップしてくれない?」
 「普通お前がギブするもんじゃないのか?」
 「だって、負けたらお金もらえないじゃない」
 「………」
 「ね?(にっこり)」
 「いくぞ!」
 「きゃぁぁ!」

・Organizing TEAM M.G.

 「勝者!紫鬼杜ぃぃ!」
 「あーもう!途中まで勝てそうだったのに!」
 「まあ…運だな。精進しろ」
 「ああっ、むかつく!その余裕ぶってるあたりが特に!」
 「そりゃあ勝ったしな。俺」
 「くっそぉ…今度は勝ってやる…」
 「武神で一回も勝ったことがないやつが何を言う」
 「へっ?知ってたの」
 「正確には戦ってる最中に思い出したんだがな」
 「じゃあ話が早いわ。あのさ、これ出ません?」
 「GOF?大会か?」
 「そうよ。それでね、ここ見てここ」
 「賞金」
 「結構な額が出るらしいのよ」
 「賞金…結構な額…」
 「ね?チーム組みません?私出たかったんだけどパートナーいなくて」
 「よし…いいだろう。出てやる」
 「っしゃ!出場できる!これで一安心だわ」
 「俺は不安だけどな。俺に負けるようなやつとチーム組んで」
 「だーっ!むかつくぅ!勝負は時の運よ!次は勝つ!」
 「さあ、どうだか…」
 「きーっ!」

 かくしてチーム滅紫銀朱、結成の運びと相成りました。
 はてさて、どうなることやら…

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