追加ルール

鉤状武器の特殊な使用法

 鉤のついたポールアームは鉤を相手に引っ掛けて相手を転倒させることが出来ます。
 ここではそのためのルールを紹介します。
 なお、この使用法ができる武器は「ビル」と「ハルベルト」のみになります。

 先ずは普通に命中判定をし、命中した場合お互いで体力即決勝負をします。この際攻撃側に+2のボーナスがあります。
 この体力即決勝負に勝利した場合相手を転倒させることが出来ます。
 即決勝負に負けた場合は武器が非準備状態になり、準備に1ターンかかります。
 なお、この判定でダメージを与える事は出来ません。


荷重の変更

 Weapons Collectionにおいて、荷重の概念はベーシックとは違い「身に付けているものの重量」で換算します。
 これは実際に手に持っているものよりも身につけている物の方が動きを阻害するという現実面と、このサプリメントにおいては現実に近いように設定しているためにベーシックよりも鎧が軽量に設定されているというゲーム面両方の理由からです。
 なお、このルールは後述の「使用できる武器重量の限界」のルールと併用するべきです。

 具体的には手に持っているものは荷重として換算せず、鎧など身につけている装備と背負っている荷物だけを荷重として考えます。
 それに伴い、荷重を決定する式を以下に変更します。
 尚、非戦闘時は荷重が1低いものとして扱います。

無荷/荷重修正0:体力の半分kg以下の装備(端数切り上げ)
軽荷/荷重修正1:体力kg以下の装備
並荷/荷重修正2:体力の2倍kg以下の装備
重荷/荷重修正3:体力の3倍kg以下の装備
超荷/荷重修正5:体力の5倍kg以下の装備
限界/荷重修正7:体力の10倍kg以下の装備


既存武器の衝撃力

 この、GURPS Weapons Collectionにおいてもっとも重要な概念が後述の「衝撃力」のルールです。(衝撃による追加ダメージの項を参照してください)
 しかし、このままだといちいち新しく規定されたこのサプリメントの武器表を使用しなくてはいけません。
 そこでベーシック等に既に紹介された既存の武器の衝撃値を計算する計算式を以下に紹介します。
 なお、このルールを導入する際は両手武器の振り攻撃のダメージを1低下させてください。
 また、基本的に武器のダメージが上昇するので既存防具は金属製の防具の防護点を1上昇させることを推奨します。
 なお、このサプリメントで紹介されている鎧はすでに防護点を上昇させた値で設定しています。

 武器の衝撃力は基本的に「武器の重量(kg)」と同値です。端数は切り捨ててください。
 ただし以下の修正が入ります。

 両手持ち武器:+1

 突き武器:−2
 切り武器:−1
 刺し武器:−2

 衝撃値が最終的に4以上の場合:−1
 衝撃値が最終的に6以上の場合:さらに−1


金属鎧の強化

 プレートなど完全に金属で作られた防具はとても硬いものです。
 そこで、プレートアーマーかヘビープレートを着ている場合はダメージボーナスの「切」を「叩」として扱う事とします。
 「刺」に関しては通常通り扱います。


衝撃による追加ダメージ

 現在ガープスにおいてはダメージボーナスと言う考え方により衝撃で攻撃する武器は"叩"、切り裂く武器は"切"、そして刺す武器は"刺"として、衝撃の大きい武器はダメージが大きく、そうでない武器はダメージボーナスがあるとしています。
 しかし、この概念では限界があり、刀など切れ味がとても鋭い武器などの再現が出来ませんでした。
 そこで、武器によるダメージの処理を以下の様に定義しなおしたいとおもいます。

 「切れ味の鋭い武器はダメージボーナスがあり、ダメージが大きい。」
 「重さによる衝撃で攻撃する武器はダメージはそこまで大きくないが、衝撃による追加ダメージがある。」

 具体的には以下のようになります。


 各武器には「衝撃力」という値が設定されています。
 攻撃が命中した場合、あらゆるダメージ軽減やダメージボーナスを計算した後に追加ダメージとして「衝撃力」分のダメージが追加ダメージとして加算されます。
 この追加ダメージは元のダメージがダメージ軽減などの結果0点であっても発生します。
 この衝撃力による追加ダメージは防護点などによって軽減できません。


使用できる武器重量の限界

 武器には必要体力という値がありますが一応これを満たさなくても武器を振り回すことは出来ます。
 しかし、これにも限界を定義します。

 武器の重量+攻撃射程(二つ以上ある場合は最も大きいもの)が体力の2倍を越える武器で戦うことは出来ないとします。


盾による受動防御

 現在のルールでは盾による受動防御が強力で両手持ち武器のキャラクターとのバランスが取れていません。
 そこで盾の受動防御は「止め」と「受動防御判定」のみ有効とします。

 このルールを導入する場合、鎧の受動防御を1上昇させることを推奨します。
 なお、このサプリメントで紹介されている鎧はすでに受動防御を上昇させた値で設定しています。


バランスの悪い武器を使いこなす

 現在、攻撃すると非準備状態になってしまう武器は必要体力を5上回る事で非準備状態にならずに使用する事が出来ます。
 しかし、バランスが悪くても軽い武器とバランスが悪く重い武器とではそれを扱いこなすための体力にも違いが出てくるでしょう。
 そこで、バランスの悪い武器は「使用者の体力−必要体力/武器重量(武器重量の端数切り上げ)」だけ、攻撃後の武器の準備時間を短縮できる事とします。

 この結果、準備時間が0秒になった場合、次のターンの開始時には準備が完了していますが攻撃したターン内は非準備状態として扱います(つまり受けはできません)。
 準備時間が0未満になった場合は攻撃しても非準備状態になりません。

 ベーシックの武器表でこのルールを導入する場合斧の必要体力を+1する事を推奨します。
 なお、このサプリメントで紹介されている斧はすでに必要体力を上昇させた値で設定しています。


鎧の隙間

 あらゆる鎧には、動きを阻害しないために関節部に若干の隙間があります。
 隙間がある以上、細かい部位を狙うことが出来る武器ではその隙間を攻撃することができるでしょう。

 基本致傷力で突きを使用し、ダメージタイプが「刺」の武器は命中修正に−4の修正を受けることにより鎧の隙間を狙うことが出来ます。
 鎧の隙間を攻撃した場合、防御側は鎧の防護点が半減したものとして扱います。
 ただし、鎧の隙間を攻撃する場合狙える部位は胴体、腕、脚に限られます。