GURPS FAQ (BASIC:戦闘2)

GURPS FAQ (BASIC:戦闘2) 近接・素手戦闘特殊な状況下での戦闘


(回答者は特に明記がない場合は友野詳です)

[近接・素手戦闘]


Q1.パンチによる攻撃に+2してくれる金属の篭手とは部分鎧のどのパーツですか? 全体鎧ならどれ以上でしょうか?

Q2.ブラスナックルや金属の篭手をつけた状態でのパンチ、または頑丈なブーツを履いたキックに、「氷の体」やビジュラの炎の舞いのダメージボーナスはつきますか?

A1.ゴーントレットです。通常はプレートアーマーですが、GMさんの判断次第ではスケイルやチェインでもゴーントレットをはめててもいいでしょう。

A2.ボーナスはつきません。


Q.「振りほどき」は行動のひとつですか? いやただでさえ素手の妙に強いあのゲーム、敏捷17のうちのPCに組みつかれると「組み付き」→「振りほどき」→「組み付き」の悪循環から抜け出せなくて……。そもそも武器持ちより素手の方が強いっつーのも……。「待機」を毎回選択して寄せ付けないよう努力しちゃあいるんですが後退されたり向こうにも待機されると手が出せなくて……。「待機」以外にも「組みつか」れないようにする(もしくは組みつかれても対等に戦う)方法なんかありませんか?普通の人間で。「ナイフを持つ」くらいしか思いつかなくて……。もしくは技能値のやたら高い素手野郎に天誅を加える(逆恨みのうっぷん晴らし)いい手はありませんか?

A.ふりほどくのは、もちろん行動の一つです。キャラクター側の敏捷力が17あるのでしたら、NPCの敏捷力が18あっても文句を言われる筋合いはないように思います。レスリングあたりに、充分なCPを割り振っておけば、組みつきは逃れられるでしょう。

ルールを拡大解釈したり追加するなら、いくつもの手段があります。
ゲームでは武器の持つ心理的効果までは考慮していませんが、普通なら、武器を持っている相手のふところに飛びこむには、かなり思い切らないと無理でしょう。素手のまま飛びこむには、恐怖心を克服するための意志判定を要求することもあっていいのではないでしょうか。<
それに例えば、ルールには明記されていませんが、飛びこんでこようとして「待機」していた敵から攻撃された場合、飛びこんだ側が能動防御を行えば、当然、そこで動きは止まります。
間合いを詰めるために、それなりの動きが必要と思われるんでしたら、「すり抜け」に準じて処理することも可能でしょう。
まあ、そういったルールを追加しなくても、ちょっと使い方を工夫すれば、武器はちゃんと強くなります。
素手で組みついて、動きを阻害しても、鎧があればなかなか致命傷は与えられません(相手の生命力が低いといろいろありますが)。相手にナイフなり、格闘距離で使える武器があれば、防護点の少ないこっちが不利です。組みつき返されて、逆に動きを封じられてしまうこともあります。相手が複数なら、素手のほうが不利です。一人にしがみつかれて間に斬りつけられたら、どうにもなりません。<
他にも身体に油を塗って滑らせる、吐く息が毒になっている、身体にとげが生えている、強烈な静電気を帯びているなど、世界観にもよりますが、対抗手段ならいくらでも考えられます。
ただまあ、「逆恨みのうっぷん晴らし」なのでしたらお止めになったほうがよろしいかと思います(いやもちろん冗談でおっしゃってるのは、わかってるんですが)。


素手受けについての質問です。

Q1.格闘技能で逆手で受ける場合、修正はいくらでしょうか?

Q2.柔道技能で片手で受けることはできるのでしょうか?

Q3.以下の物を持っている場合、素手受けはできるか否か、またできるとすると修正はどれくらいか、教えていただきたいと思います。
  • (1)石やグラスなど格闘のダメージが大きくなる物
  • (2)片手用の武器
  • (3)両手用の武器
  • (4)盾(盾を持っていない方の手での受けはどうなるのでしょうか?)

A1.逆手で攻撃を受けた時も、受けの修正はなしでかまわないです。

A2.できると思います。

A3.石なんかを握ってるなら、荷重の制限をクリアしていて、片方の手が空いてるんでしたら……。まあ、GMさんが認めなさるんでしたら、ぱっとそいつを捨てて受けられることにしといてもいいと思います。武器や盾をかまえてるなら、できないとすっきり決めるのがいいと思います。理屈やイメージをどうこう言いだすとキリがないので。もちろんそれぞれのGMさんやプレイヤーさんが、(合意の上で)独自のルールで処理なさる分には一向に構わないですが。


Q.ガントレットと<格闘>と<ボクシング>で1D+4のパンチを打つキャラクターがいます。実際にはこういうことができるのでしょうか?

A.ルール的には、荷重の条件さえ満たしていれば、ガントレットをつけたまそれぞれの技能を使うことはできます。ただし、ダメージボーナスは殴りつけるために使っている技能の分しかくわえられません。〈ボクシング〉で殴っているならそのボーナスだけで、<格闘>のボーナスと重複はしないわけです。


Q.武器を捨てるのには基本的に時間がかからないということですが、近接間合いで攻撃された場合、とっさに武器から手を離して素手で受けることはできるのでしょうか。

A.それは無理だと思います。けれど、GMさんがお認めになるなら、敏捷力判定に成功すればOKとしてもいいのではないでしょうか。


Q.近接戦闘で組みつかれているときの「振りほどき」という行動は1ターンかかるものなのでしょうか?
 時間がかかるとすると、シャロッツの「見えない腕」に組みつかれると、組みついてきた敵(見えない腕)を攻撃できず、振りほどいてもすぐまた組みつかれるといういやな状況になってしまうのですが…。

A.もちろん、1ターンかかります。だから組みつきは凶悪なんですね。


Q1.マジックアイテムや呪文などの影響で移動力が12以上、つまり馬より高くなったアルリアナ信者の格闘家が、大振り覚悟で全力でダッシュして「飛び蹴り」を放ちました。加速度と勢いを考慮して目標値マイナス2の代わりにダメージを追加プラス2する(騎乗中の攻撃のオプションです)のを認めてよいでしょうか?

Q2.体当たりで相手を突き飛ばし、転んだところを狙って剣で叩き斬ります、という行動は友野先生ならどう処理しますか?

Q3.跳躍できる距離を一気に跳び越してから、武器で(または素手の拳撃や蹴打で)相手に攻撃を仕掛けるという行動の処理は、友野先生はどう処理しますか?

Q4.鍔迫り合いでお互いの武器を封じているうちに、脚でローキックを放ちます。この場合、蹴りを武器で受けるのは不可能ですよね?

A1.友野なら認めません(敵キャラの特殊能力ならやらせますが)。しかし、あなたが認めるのを止めもしません。

A2.まず体当りの判定をします。ちゃんとルールがありますから。それで、そのターンの行動は終わりです。次のターンにどうするかは、体当りの結果次第でしょう。相手が転んで自分が立っているなら、ふつうに転倒姿勢の目標に対する攻撃を行ないますね。全力攻撃の二回攻撃の代わりに、体当りと攻撃をおこないたいと申告されても、友野は認めないと思います。しかし、邪神官Kさんが認めるのを止めもしません。

A3.<跳躍>判定をさせます。それで、そのターンの行動は終わりって言っちゃうと思います。通常の移動の代わりに、ジャンプしての大振りは、状況次第では認めるかもしれません。着地後に、敏捷力か軽業で、バランスがとれているかどうかの判定くらいは要求するかもしれませんが。もちろん、そういう格闘動作を習得しているなら、その動作のルールに従って判定します。

A4.カルシファードの話ですよね? 距離が格闘なので、厳密にルールを運用すると、<空手>技能がないとキックは不許可で、ふつう武戦士は<空手>はないです。でも、もちろん、両方が可能なキャラがいていかん理由は何もないです。で、いたとしたら、そらやっぱり「武器での受け」はできないでしょう、ふつー。


Q.ボクシングと、空手などを両方習得していると、ダメージボーナスは重複するのでしょうか? しない方でやっているんですけど。

A.はい、もちろん重複しません。攻撃に使用している技能によるボーナスだけを計算してください。


Q.体当たりを避けられた場合、最低2ヘクス以上進まなければならないとありますが、これはそのまま直進するという事でしょうか?
 また、そのまま逃げる事はできますか?
 出来る場合、それを防ぐ手段はあるのでしょうか?

A.移動力が残っているなら、2ヘクスまでは直進します。その後、方向を変えることはできます。移動力が尽きた時点で、停止してください。逃げるなら、次のターンの自分の行動で移動することになります。もちろん、その前に敵に追いすがられて背後からの一撃を浴びていなければ、ですが。体当りされるほうが、行きすぎさせたくなければ、あえて体当りを避けずに、ぶつかりあうのが一番でしょう。


Q.今、私はコク−ンで、格闘バカをやっていて、空手と相撲でグレ−トソ−ドやゴ−レムに立ち向かうへんなやつです。大変なことになるような気がするのですが。(受けが13ある。)今までは空手で武器を受けたら、きっちり腕にダメ−ジを食らうように処理してました。
 まあ、それはいいとして、空手で相手の武器をうけた場合、防護点は腕のものを使うほうが自然では?(少なくとも相手が武器をつかっていることが理解っているなら)もし、それが、通常の受けと違うなら、どの程度の修正をうけるべきか教えて下さい。

A.特に修正なく「受け」を行なえます。
 敵の攻撃を「受け」た時には、ダメージはありません。こちらの素手の攻撃を、武器によって「受け」られた時、ダメージを受ける可能性があります(受けに成功したら、武器技能の判定を行ない、成功すると攻撃に使用した部位にダメージ)。
 ちなみに部位別の防護点、受動防御のルールを使うなら、腕の防具のものをそれぞれ使うべきでしょう。空手のや柔道で受ける場合、能動防御に、腕の防具の受動防御をプラスするでいいと思います。部位別の防具のデータ、ルールについては、もうすぐ出る「完訳版」をご参照ください。 ちなみに空手や柔道技能で敵の武器を受ける時は、敵が武器を握っている腕の部分を受けるとか、刃の腹をはたいて流すとか、そういうやり方なんだと思います。間合いを読むことによって、踏みこんでよけているとか、イメージ的にはそういう解釈でいいのではないでしょうか。


Q.<キック>は、振りダメージにはならないんですか?また、パンチも両手を組んで振り下ろした場合、振りになりませんか?

A.残念ながら[突き]です。ただし、パンチを[振り]ダメージで処理する格闘動作もあります。『武神降臨』を参照してください。


Q.蹴りなどを剣のような切れるもので受けられると足が傷ついてしまうような気がするのですが、どうなんでしょう?あと、硬い鎧などを着込んだ人に同様な事をしても、やはりダメージを受ける気がしますが・・・。
 これだと、ルナルの格闘キャラが剣を持った、鎧をがちがちに着込んだ戦士には、攻撃しにくいような気がしますが。

A.ルールにあります。『ガープス・ベーシック』の三百八頁と、百七十五頁を参照してください。もちろん、よほどの達人でないかぎり、素手で武装した敵と戦うべきではありません。


Q.白兵戦で、剣で攻撃したキャラクターがそのターンに敵から接近戦攻撃(パンチ・キック)を受けた場合、無条件で格闘戦の距離(剣が使えない)になってしまうのですか?

A.踏みこむ際には、判定はありません。組みつきから逃れようとはできても、敵の接近は阻止できないのです。もちろん、敵の行動を読んでおけば、それにそなえて待機しておけるでしょうが。
 次の自分の番が来れば、隣のヘクスに離れることができます。また、パンチやキックは後退しながら防御できますので、背後に余裕があるなら剣が使える(武器で受けができる)とみなしてもいいのではないかと思います。


Q.確か、「相手の素手の攻撃を刃の付いた武器で受けるとダメージを与えられる」というルールがあったと思いますが、上級ルールで、「近接戦闘での能動防御は、よけと素手の受けだけ」と書かれています。
上級ルールではパンチは近接戦闘にしか使えなかったと思うのですが、この場合そもそも敵のパンチを武器で受けるという状況そのものが発生しません。
この場合、キックのみのルールなのでしょうか?
私としては、射程が「C」の武器は近接戦闘で「受け」に使ってもかまわないという気がしますが。

A.マーシャルアーツのルールなどを参照すると、パンチは前面1ヘクスにまで届きますし、距離1である格闘動作は他にも存在します。私も個人的には、距離Cの武器は受けに使えてもいいかもしれないと思います。ナイフなどは、こういう時に有効に使えるようになるかな、と。


Q.早速ですが近接戦闘に関する質問です。
 「移動してからの組み付きの目標値」は大振りと同じく9が上限なのでしょうか? 回答次第では戦い方が大きく変わってしまう気がしますのでよろしくお願いします。すでに質問されていたのかもしれませんがお答えくださるとありがたく思います。

A.全力移動しては、組みつきを試みることはできません。「一歩」踏みだした場合だけ(いやもちろん移動しないという場合もありますが)、組みつけます。移動してなら、体当りか飛びつきのルールで処理してください。『完訳版』の147から150頁が参考になると思います。『ガープス・リングドリーム』のルールを利用する手もありますが


Q1.ガープス・ベーシック完訳版にある「近接戦闘でのキック」は「マーシャル・アーツ」にある膝蹴りとは違うのでしょうか?
 ベーシックだと「格闘」技能では蹴れないとありますが、そうなのですか?

Q2.組みつきながらの攻撃は相手に能動防御にペナルティはありますか?

A1.もちろん別のものです。同一ヘクス内でのキックは、それなりの心得がないといけないので、<空手>技能でしか判定できません。

A2.GMの裁量範囲内ですが、たとえば『武神降臨』などでは、マイナス4のペナルティを与えていました。ただし、これは素手でのバトルに特化したルールです。
 一般の背景世界では、(そもそも「よけ」と<格闘><空手><柔道>による「受け」しか行なえませんし、それ以上にペナルティは)、特になくてもいいと思います。


Q.組みつかれている側が、組みつき返そうとしたとき、判定にペナルティなどはありますか? 片手で組みつかれている場合と、両手の場合で判定に変化はありますか? また、組みつかれている場合、「よけ」などに不利な修正はありますか? ベアハッグや大カマキリに捕まったときなど「よけ」はできますか?

A.ルールでは明白に規定されていないので、状況によってGMの判断ということになると思います。片手で組みつかれているなら、特に制限はないでしょう(片手が空いている状態ですから)。両手なら、特に「胴体だけか脚だけ押さえている」とみなされる状態でないかぎり、両手がふさがっているとみなすので、組みつきはできません。
 組みつかれている状態でも、一応「よけ」は可能だと思います。しかし、盾や鎧の受動防御は無効だとみなしてもいいでしょう。最終的にはGMの判断によります。


Q1.ベーシック完訳版149頁に、全力攻撃などは近接戦闘では行えないとありますが、これは
 1)同じへクスにいて近接戦闘を仕掛ける場合
 2)離れたところから踏み出して同じへクスに入る場合
 3)同じへクスにいて離脱して攻撃する場合
 上記の全てに該当するのでしょうか?

Q2.近接戦闘では、シールドバトンなど、長さが近接で使用できる武器での受けは可能ですか?

A1.1)と2)の場合は該当します。ただし、2)などは最初の踏みこんだ瞬間の攻撃(攻撃です、その他の動作ではありません)なら、全力攻撃が可能とみなしてもいいかもしれません。3)については、GMの判断にもよりますが最終的に1ヘクスの距離があり、近接戦闘特有の攻撃でないなら全力攻撃を認めてもいいと思います。

A2.基本的には能動防御は「よけ」および<空手><柔道><格闘>による「受け」だけです。GMの判断によっては、可能とみなしてもかまいませんが、なんらかのペナルティは負うべきでしょう。


Q.「1対1における組み付き」どうにかならんのでしょうか? 超重装戦車がガキを振りほどこうとして苦戦するさまはマヌケなんですが・・

A.ふりほどかずに、素手で殴りつけるか、逆に組みついて首の骨でも折れば(ルール的には窒息ですが)いいのではありますまいか。超重戦車と称するほどの体力であれば、組み合いで「ガキ」とやらに負けるとも思えませんが(体力や生命力は低いんですよね?)。それで武器を捨てるはめになって、「ガキ」とやらの仲間に倒されてしまったら、それはそれでしょうがありませんよね。少なくとも、すばしこい少年は重量級の筋肉男には絶対勝てない、よりは今のほうがロマンがある気はしません?


Q.うちのメンバーの中には、素手排斥運動が行われていて、いま格闘マニアの僕にはかなり風当たりが強いのです。
 この前、相手と同一ヘクスに入ってパンチしたら、後退からの武器受けというのをGMにされたのですが、これは可能ですか?
 これを認めると、接触魔法になんの恐ろしさもなくなってしまうのですが。

A.今のところルール的には可能なような気がします、たぶん。ただし、どの能動防御が可能なのかを決めるのは、攻撃が行なわれた時点の距離で定まり、さまざまな修正もその段階で決まるものとすれば、1ヘクスの距離が開くのは後退終了時(つまり防御終了時)ですから、不可能ということになります。その武器が、「格闘」距離でも受けに使える武器ならOKかもしれませんが。
 どちらにするかはGMの裁量の範囲内です。友野は……後者よりです。
 たとえば、実戦的に不可能云々という話をはじめると、武器の範囲内に判定なしに踏みこめていいのかっていうことも考えなくてはいけませんよね。この場合は、新たなルールをつけくわえるより、武器を使っている側が「待機」を宣言するとかいった、戦術上の問題って気もしますが。そうしておくと、素手の側が踏みこんできた時、触れる判定の前に攻撃できるわけですし。自分のいるヘクスに踏みこんできた瞬間に一歩踏み出して、くるっと後ろを向いて素手の相手を攻撃、といった行動もルールの解釈次第では可能です(GMによっては認めないこともあるでしょう。友野なら……背景世界によりますね)。
 戦闘のバランスについては好みもありましょうし、それぞれのこだわりもありましょうけれど、ルールで定められた範囲の外は話しあって調節してゆくしかないと思います。


パンチ、キック、格闘動作の長さ(c or 1)は、何処に書いてあるのでしょうか。

A.パンチは「1、C」で(完訳版134ページ)、キックは「1(空手技能があればダメージマイナス1でCでも使える)」です(完訳版134ページ、および147ページ)。
 その他の格闘動作については、マーシャルアーツのサプリメント、「武神降臨」で一覧にしてあります。「武神降臨」では、日本オリジナルの追加として、その格闘動作が可能な姿勢などについても定義してあります。ただ、現在ではやや手に入りにくいかもしれません。ゲーム関係に詳しい本屋さんで注文していただくのがよいと思います。


Q.105ページのサイドバー【盾の欠点】に、近接戦闘を開始した最初の1ターンのあいだ」盾の受動防御と同じだけのペナルティーとあるのですが、152ページのサイドバー【近接戦闘での盾】と書いてある内容が矛盾するように思うのですが…

A.はい、これは原書でもこうなっており、今のところエラッタを発見できていません(御存知の方はお教えいただければ……)。友野としては、「盾を持っているあいだはずっとペナルティ」を採用したいと思っています。


Q.組み付きという行動がありますが、これは組み付く側が有利過ぎではないでしょうか? +3修正のせいで、ほぼ確実に組み付かれますし、振りほどきは困難。わらわらと出てきた雑魚敵にこれをされると、まず勝てません。
あと、組み付いた後に行える行動で、相手の首を絞めるというものがありますが、これによるダメージは減点できないのですか? それと、これによるダメージも回復は怪我と同じ時間がかかるのですか?

A.組みつきは強いんです。1対1なら「待機」して切りゃなんとかなることもありますが。ザコがわらわら来るパターンは、組みつきに限らずガープスでは致命的だし。でも、素手で剣持ちに組みつくのはかなり恐ろしいことでしょうから、意志判定あたりさせてもいいかもしれません。絞めのダメージは普通のダメージと同じ扱いです。


[特殊な状況下での戦闘]


2002年2月
Q.馬上でバーサークしてしまった場合どう処理すればいいのでしょう? バーサークする云々より落馬しないかどうか〈乗馬〉技能で判定しなければならない気がするのですが、ハイテクバーサーカーのルールの「無意識に出来る」Lvと言うのがどれほどのものなのかわかりません。

A.騎乗したままバーサークしても、それだけでは、とりたてて落馬の判定は必要ないと思います。騎馬戦闘のルールで、落馬の判定が必要な状況になったら、通常のまま判定するだけでよかろうと思うのですが。
 もちろん、まったく〈乗馬〉の技能がないまま戦おうとする場合は、落馬の危険性はあるでしょうが、その場合どうなるかはGMさんの判断となります。もちろん、GMさんがお望みなら、「無意識にできる」レベルの技能を要求してもいいでしょう。
 基準は、「いくらか熟練」の12か、「かなり熟練」の14か、そのあたりでしょう。ぬるく遊ぶなら12、厳しく処理するなら14を選んでください。


Q.軍馬の鎧のルールが、今になってもはっきりしない、今日このごろですが、ギャビットの鎧のルールに従って、「価格・重量2倍」あたりでいいのでしょうか?

A.詳しいルールは『GURPS COMPENDIUM II』にあるのですが、簡単に紹介しておきます。

 革製で受動防御2、防護点2、重量15キロ、価格$380。
 チェインメイルで受動防御3、防護点4(刺しには1と2)、重量35キロ、価格$600。
 板金鎧で受動防御4、防護点6、重量45キロ、価格$1400、というものです。

 もっと詳細なことは、もうしわけありませんが、いまのとこ英語にチャレンジしていただくしかありません。早く訳出できる日が来るよう奮闘していますので、これで御勘弁を。


Q.174ページのサイドバー。「馬を御せなくなった場合のトラブル」表の12番。
馬が転倒した直後の<乗馬>−2判定に成功してもしなくても、結局は2D−8のダメージを受けるような気がしますが、それでいいのでしょうか? それから最後の3行、括弧内の記述がイマイチ分からないのですが、「馬の速度が毎ターン10ヘクス以上だった場合 追加のダメージは1D+1点になります。」というのは前述の馬の下敷きになったときの1D+1「叩き」ダメージに“加えて”という意味でしょうか?(合計2D+2+落下時のダメージ)
 それとも、10m/秒以上のときにだけ馬の下敷きになったことによる“追加の”ダメージが1D+1になるということでしょうか?(合計1D+1+落下時のダメージ)

A.前半の2D−8については、どうもそのようです。なんかちょっとへんてこですが、いまのとこ、原書のエラッタも見つけてませんので、そのままで。
 質問の後半は、すいません。単純な誤植です。下敷きになった場合、基本的には1D−1で、馬の速度が早いと1D+1になります。


Q.乗馬戦闘に関する質問です。車両だけでなく馬も速く移動すればするほど、旋回半径も大きくなりますか? 完全版がでるまで、移動力5以上なら、一律「旋回半径=2」だと思っていたんですが。

A.充分に速度が大きくなれば、もちろん人間だって旋回半径は大きくなります。ふつうならありえないほどの速度ではありますが。


Q.飛行戦闘に関して飛行戦闘では、ヘクスが膨大なものになり、さらに高度の管理も必要なので、マップが膨大なものになってしまうのですが、何かいい解決手段はないでしょうか?
 いろいろ考えて実行してみましたが、どれも煩雑すぎて上手くいきません。何か、アドバイスをいただけるとうれしいのですが。

A.飛行をまじめにやると繁雑ですよね、たいがい。昔のウォーシミュレーションで、単に飛び上がるまでに一時間くらいかかるのもありましたが(ボードゲームですよ、パソコンのフライトシミュレーターとかじゃなく)。エアロテック(気圏戦闘機と宇宙船の戦闘を扱うゲーム)とバトルテック(ロボット戦闘のボードゲーム)も、別のゲームになってましたしな(エアロだとマップ一枚、惑星丸ごと一つだったもんなぁ)。
 簡略にやろうと思うと、どこかを切り捨てるしかないと思います。どの部分を生かすかは、そのゲームに何を求めるかによって千差万別でしょう。
 1ヘクス10メートルの別縮尺のマップを使うとかいう手もありますが。


Q.全力攻撃は2ヘクスか移動力の半分のどちらか大きい方まで動ける、と言うことですが、《高速飛行》がかかった状態で全力攻撃すると、無荷の状態なら20ヘクスも動けるんでしょうか?

A.はい。飛行の時のルール(完訳版178頁)も参照してください。


Q.妖魔夜行や、サイオニクス、マジック、ルナルなどで、飛行できるキャラ(妖力や飛行、空中歩行などの魔法etc)が空中にいるとき、真上や真下に向かって後退防御は可能ですか? 自分がGMの時は、一応認めているのですが。
 また、可能だとしたら、超跳躍などの能力で、射撃などの攻撃なら回避できますか。(マンガなどでよくある、空中馬跳び回避というわけです)。

A.飛行できるキャラクターが三次元方向への後退はありだと思います。超跳躍の場合は、現在のルールでは特に防御へのボーナスはありません。GMとプレイヤーがのぞむなら、「アクロバットよけ」によるボーナスを+1ではなく「+超跳躍レベル」にするというあたりが妥当ではないかと思います。


Q.僕の作ったキャラ、<毒龍>(時期も悪く、毒ガス吐きまくり、、、)は、人間時に<飛行>能力をもっているのですが、ルナル・モンスターの記述によると、「人間が空を飛んでいる場合、「よけ」に+2のボーナスがあります。
 また、飛行時に使っている技能(おそらく<飛行>技能)のレベルが15以上なければ、「受け」と「止め」には−2のペナルティがあります」とあるのですが、適用したほうがいいでしょうか?

A.してもしなくてもかまいません。あそこにあるのは選択ルールですから。GMさんと相談して決定してください。私は、たいていの場合、使っていません。


Q.飛行しているキャラクターや、空中歩行しているキャラクターに、「ランニング」技能による移動力増加は適用できるのでしょうか?
 また「よけ」の数値はどうなりますか?

A.適用していいのではないでしょうか。飛行して移動力が二倍になっても、「よけ」の数値が二倍になることはありません。


Q.「バドッカの牙を折れ!」で、水中に潜るシーンがありますが、ルール上どんなペナルティがあるか教えてください。

A.敏捷力に、荷重レベルと同じマイナス修正があります。また、武器を使うには、長さ0で−2、長さ1で−4、長さ2で−8の修正が更に課されます。その他は「ガープス・ベーシック」p.289を見てください。


Q.車両戦闘のルールに戦車などの防護点などが載ってたりするんですが、かんじんの「HP」が分りません。戦車や飛行機はともかく、通常車や防弾仕様車のHP(機能停止/完全破壊の両方)を、おおよそでいいので教えて下さい。
 それとも個人携帯用火器での戦闘では、車がつぶれるようなことは通常ありえないんでしょうか?

A.車両などの詳しいルールについては、原書の「ガープス・ビークル第二版」を参照していただくとよいかと思います。たいがいのもの(モーターボート、ヘリコプター、宇宙船、などなど)はデザインできるし、エンジンとタイヤと運転席では受動防御も防護点もHPも別々で命中した時の効果も違い……死ぬほど面倒くさいんで、友野はたぶん使いませんが。
 まあ、ふつう携帯火器で車が壊れることってないと思います(拳銃で撃って、完膚なきまでに破壊するのは、ふつうの乗用車であっても至難のわざでしょう)。たいていの戦闘で目的とされるのは、それに乗っている相手を殺すことか車を止めることのはずですから。それには、ベーシックにあるルールで対応可能だと思います。