Official Scenario Review


アマデウス(Gamers Field vol.17)
著者:田中 天
評価ランク:■■■■□:面白い!


今回予告テキスト

 「N◎VAで最もニューロなミュージシャンは誰だ?」と聞けば間違いなくその筆頭に名前が上がるトップアーティスト「アマデウス」。
 一切メディアに姿を現さ無い謎のアーティスト、しかしその才能は一級品で多くのニューロキッズを熱狂させるCMEきっての天才ミュージシャン。
 これは、そんな音楽界のカリスマと愚かで哀れな子羊達の物語。

 とあるトーキーが殺された。ヤツはクズなトーキーだった。
 恨みを買っている相手は数多く、死を悼むようなやつは天然記念物並……結局は二秒に一度は起こっている大したことは無い事件、そんな事件だった。
 しかし、この事件はほんの序章に過ぎなかった……。

 キャストたちを先回りするかのように起こる連続殺人。
 途切れる捜査の糸。
 しかしよく目を凝らせば見えるはずだ、真実に繋がる細い糸が。 

トーキョーN◎VA the Revolution 「Amadeus」

 光り輝くメディアの裏に潜む闇の奥で、キャストたちは真実を知ることになる。


推奨スタイル・特記事項

 当時は推奨スタイルの概念が現在ほど確立されていないために推奨スタイルは特に規定されていない。
 導入しやすいタイプとしてはトーキー、イヌ、カブト、クグツ、ニューロ、フェイト辺りを推奨する。

 なお、シナリオコネは全てシナリオオリジナルゲストである。
 シナリオにコネクションの説明が詳細にコラム式で載っているためここでは簡単な紹介に留める。

PC@:ミューズ
※アマデウスに憧れるインディーズのアーティスト、PC@の恋人

PCA:
※芸能人の偽サインなどを売って儲けている小悪党、芸能関係に詳しい

PCB:
※レッドエリアのバーのマスター、災厄前のクラシックを好む

PCC:
※いつもイヤホンで音楽を聴きながら殺しをする三合会の殺し屋、特にお気に入りはアマデウスの「」

PCD:
※どこか頭のねじがゆるい夢島のホームレス、しかし勘は鋭く時折有益な情報をもたらしてくれる


解説

 革命前からのユーザーならおなじみ、「あの」伝説のロッカー「アマデウス」の物語です。
 とはいっても、僕も革命後のユーザーなんですけどね^^;

 古めのシナリオなので、推奨があやふやだったりオープニングが整理されていなかったりともう少し手直しをするべき部分もありますが、シナリオで語られる衝撃の事実とエンディングシーンの切れ味の鋭さが僕に与えた衝撃は計り知れないものがあります。

 このシナリオ、話自体はN◎VAが滅びるような大事件じゃないし歴史を変えるような大事件でもない、ただのメディアへの脅迫事件です。
 しかし、それでもどこか切ないN◎VAという街の日常、そしてメディアと言う世界の表裏を感じさせてくれます。一見なんでもない、でも終わった後に余韻を残すような、そんな雰囲気を持った「名作」だと僕は思います。


Gray RoomN◎VAシナリオ評価