トーキョーN◎VA-RRシナリオ
「終末のメロディ」

 
クライマックスフェイズ

▼氷の結界

・場所:北極
・登場:キャスト全員


 カーロスの荒っぽい運転により通常の半分もかからない速度で北極へと到着したキャストたち。
 氷に閉ざされた聖地においてすらひときわ目立つ吹雪が吹き荒れている――儀式を守るために張られた吹雪の結界だ。そしてその周りを守るように取り囲む様々なアヤカシ達。*1
 真教の退魔士たちも吹雪の結界へと挑もうとしているが、アヤカシ達の人数は多くほとんどが結界にすら到達できていない。また、結界に取り付いた退魔士たちも結界を破る前に後ろからアヤカシに攻撃され思うように結界を破ることが出来ていない。

「俺が道を開く、お前達はあの結界を何とかしろ」

 そう言うが早いか、カーロスがサブマシンガン片手にアヤカシの群れに飛び込んでいく。
 カーロスが敵をひきつけてくれたおかげで君達はさほど労せず、結界へと取り付くことができる。ここでバサラに≪天変地異≫を使用するように示唆すること。
 ≪天変地異≫を使用することで、結界の一部にほころびを生じさせることができる。そのほころびからキャストたちは中へと入ることができる。*2

*1
 複数のアヤカシトループである。そのため、≪天変地異≫等で一掃することはできない。

*2
 例え神業でも綻びはすぐに修復してしまう、そのため次のシーンに登場できるのはキャストのみとなる。


▼終末のメロディ

・場所:北極
・登場:キャスト全員


 しんしんと雪が降り注ぐ中、ただ歌声だけが響き渡る。
 美しく、しかしどこか物悲しい――世界に捧げる鎮魂歌。
 それは世界の滅亡を告げる、終末のメロディ。

 唐突に歌が止む。歌を歌っていた少女―リディア、いや“青の皇女”は結界へと入ってきた貴方達を振り返ると、どこか憂いを含んだ微笑を浮かべて言う。*1

「ようこそ、世界の終末を告げる地へ」
「貴方達を見ていると二年前を思い出します……コズム、ガロウ、そして多くの仲間達が私のために命を散らしました」
「しかし、私はあの時彼らの遺志に報いてあげることができなかった。呪われし災厄の街は、今も他者を食いつぶしながら更なる繁栄を遂げています」
「そう災厄の街は、日本はただ己が繁栄のためだけに他の全てを喰らい尽くそうとしています」
「このままでは、いずれ世界は滅びてしまう。何故、あなたたちは足掻くのですか?もう、浄化以外にこの世界に救いはないと言うのに……」 


 「貴方達の考えは理解できません……ですが、同じように貴方達に私の考えも理解していただけないようですね」
「仕方ありません、儀式は貴方達を排除してから仕上げに入るとしましょう。」
「せめて苦しませずに…それが、私のせめてもの慈悲です」
 “青の皇女”がそう言うと同時に辺りを冷たい風が走りぬけ、風が収まると同時にフラウが登場する。更に“青の皇女”の影からイツキが登場し、青の皇女を守るように立つ。

 カット進行へ、敵は“青の皇女”、フラウ、イツキの計3人。プロット枚数は2+3+2で計7枚。
 なお、“青の皇女”は処理に多少特殊な扱いをするので注意すること。*2

 カット開始時に青の皇女の≪ファイト!≫が残っていた場合、これをフラウの≪不可知≫に使用。
 フラウが≪不可知≫により全員を対象に攻撃する。
 この際、キャスト側に防御神業が余っているならばそれを使用させるために全力で攻撃する。
 そうで無い場合、以降の戦局を有利にするために防御神業を使用させないように<元力>を外し致死ダメージ以外を狙う。これによりキャスト全員に<鈍化>の効果を与えることができる。

*1
 青の皇女が言っていることはあくまでキャストたちの精神に揺さぶりをかけるために言っていることであり彼女の真の目的ではない。彼女が今回の儀式を行うのは決して世界のためではなく、自らの私怨のために人間という種に壊滅的な打撃を与えることこそが目的である。
 彼女は嘘がつけないため、そのことを指摘されると憂いを含んだ表情から、どこか悪戯っぽい微笑へと表情を変えて「そう、その通りね。結局は、私の全てを奪った全てへの復讐に過ぎないわ。でも、邪魔させるわけにはいかない」と言う。そのままカット進行へ

*2
 青の皇女はノエルの肉体に<憑依>している。しかしノエルは基本的にエキストラとして扱うために、特殊な処理ながら判定などは全て青の皇女の能力値を使用して行うものとする。ちなみに蛇足ながら付け加えるとエキストラであるノエルは青の皇女の行動に<アイデンティティ>で抵抗することができない。
 ダメージは精神ダメージも肉体戦ダメージもノエルと“青の皇女”で共用となる。例外として≪死の舞踏≫、≪とどめの一撃≫、≪神の言葉≫はゲスト「一人」を殺害する神業であるために“青の皇女”のみを殺すことができる。
 神業により“青の皇女”のみが殺害された場合を除き、“青の皇女”は致死ダメージが入った時点で≪霧散≫を使用し自分のみのダメージを治療する。
 なお、≪守護神≫は次のシーンで使用するためこのカット進行中に使用することはない。


▼世界の終末、少女の決意

・場所:北極
・登場:キャスト全員


 倒れる“青の皇女”。しかし、その目はまだあきらめてはいない。
「例え、この身が滅びようとも……人間に審判を下さずにはおくべきか……」
 振り絞るようにそう言うと同時に≪守護神≫を使用し、“青の皇女”は糸の切れた人形のように崩れ落ちる。
 効果は、世界の滅亡。

 細かく大地が震えはじめる。震えは徐々に大きくなっていき、すぐに立っていられないほどの激震となる。

 揺れに立っていられなくなり、膝をついた『カブト』はふとノエルから貰ったペンダントが光っていることに気がつく。そして、目を上げればまるで同じように光るペンダントを身につけた彼女が、揺れを感じていないかのように立っていた。
 彼女はにこりと微笑むと『カブト』へと語りかけてくる。

「カブトさん、今まで私は自分が生きてきた意義が分かりませんでした」
「死ぬために作られた命、偽りの身体。生き残ったあとも、私はいつも『カブト』さんに守ってもらってばっかりでした」
「でも、ようやく恩返しができます」
「私の中には、まだあの人の力が残っています。その力を今と逆に使えば、この儀式を失敗させることができるはずです」
「多分私は無事じゃないけど、それでみんなのいる世界が守れるなら……それこそが私が生きてきた意義を見出せると思うんです」
「今まで、カブトさんと過ごしてきた時間……とても幸せでした」

 ここで『ノエル』が≪プリーズ!≫を使用、“青の皇女”の≪守護神≫で彼女の≪守護神≫の効果を打ち消す。*1
 『ノエル』が生き残ったにせよ、死んだにせよ神業処理が終わった時点でエンディングフェイズへと移る。

*1
 本来ならば“青の皇女”自身が死亡するのだが、“青の皇女”は既に死亡しているために、ここでは特殊処理として『ノエル』が代わりに生贄となり死亡する。
 ただしこの死亡ダメージは例外的な特殊処理であるために、これを≪難攻不落≫することは可能である。このことは明確にPLに伝えること

エンディングフェイズ

▼夜はまだ明けない(バサラ)

・場所:ドゥームドモスク
・登場社会:ドゥームドモスク、真教/・登場目標値:15


 

 

▼狩人に休日なし(イヌ)

・場所:北極
・登場:キャスト全員


 

 

▼これもまた日常(マヤカシ)

・場所:北極
・登場:キャスト全員


 

 

▼新たなる一歩(カブト)

・場所:北極
・登場:キャスト全員


 

 

▼火星人と探偵(フェイト)

・場所:北極
・登場:キャスト全員


 

 

Gray RoomN◎VA自作シナリオ復讐のメロディU