トーキョーN◎VA-RRシナリオ
「終末のメロディ」

 
オープニングフェイズ

▼シーン1「終末のメロディ」(RLシーン)*1
・ドゥームドモスク
・登場:キャストの登場不可


 世界の果て、氷に閉ざされた聖地。
 しんしんと雪が降り注ぐ中、ただ歌声だけが響き渡る。
 それは美しく、しかしどこか物悲しい――世界に捧げる鎮魂歌。
 それは世界の滅亡を告げる、終末のメロディ。

 世界は静かに、しかし確実に滅びつつあった。
 しかしそれを知る者が、未だいない。

*1
 クライマックスの舞台がドゥームドモスクであることを暗に示すシーン。とはいえそう簡単に予想をつけれるプレイヤーは皆無だろうが(苦笑)
 クライマックスへの引きとして考えてもらいたい
 なお、このシーンは時間軸的にはクライマックス直前をイメージしている

▼シーン2「大切な人」(カブト)*1
・『カブト』自宅近くのストリート
・登場:他キャストの登場不可


 君は一仕事を終え、家路を急いでいる。
 今回のはなかなかハードな仕事で、まったくの無傷と言うわけにはいかなかった。
 しかも運の悪いことに雨まで降ってきている……やれやれ、ついていない。

 しばらく歩くと、君はふと見覚えのある人影を見つける。
 それは君がある事件をきっかけに引き取った少女、『ノエル』だった。
 彼女は傘をさし、そして君の分であろう傘を右手に持っていた、

「あの……雨が降ってきましたけど、『カブト』さんは傘持っていなかったと思って……」
 そこでノエルはあなたの怪我に気がつき、表情を曇らせる。
「『カブト』さんはそんなに傷ついてまで他の人を守っているのに、私はいつも守られてばかり…力になれなくて、ちょっと歯がゆいです」
 はっきり言って、今回の傷はたいしたものじゃない。それに怪我をしてまで他人を守るといっても、それが性にあっているからであって別段褒められることでもないと思う。
 それに守られてばかりとしょげているが『ノエル』の存在は、ともすれば荒みそうな君の心を癒してくれる。帰るべき場所があるのだと教えてくれる。
 それが君に与えてくれる力は決して少ないものではない。

「……とりあえず、傘をどうぞ。怪我の手当ては家に帰ってからにしましょう」
 そう言うと『ノエル』はおずおずと傘を差し出してくる。
 君はその傘を受け取り、開いて『ノエル』と並んで歩き出す。
 さっきとは違い、静かだが心地いい時間が流れていった。

*1
 PC@が復讐のメロディ参加者である場合に発生するシーン。
 復讐のメロディの結果に合わせてシーン演出は適に変えること。
 なお、このシーンは『ノエル』が『カブト』にとって大切な人物であることを印象付けるためのシーンである。そのため、PCの嗜好などが分かっている場合などはそれを狙ってみるのが効果的だろう。

▼シーン2’「恩人」(カブト)*1
・どこかのストリート
・登場:他キャストの登場不可


 君は血まみれでストリートをさまよっていた。他愛も無い仕事だったが、ちょっとした隙を突かれ手痛いしっぺ返しをうけてしまったのだ。
 仕事は完遂したが、怪我は深く、仲間たちともはぐれてしまった……意識が朦朧としてくる。

 そして、ついに君は力尽き倒れる。
 間近に近づいている死の気配を感じつつ、君の意識は闇に飲まれていった。

 次に気がついたとき、君はどこかのベットの上に寝かされていた。
 見回してみると古いがしっかりと掃除の行き届いた、質素ながらも小奇麗な部屋の内装が見える。どうやら天国では無さそうだ。
 より状況を確認しようと身を起こそうとした瞬間、全身に鋭い痛みが走る。

「あっ、気がつきましたか?」
 君が痛みにベットに突っ伏したのと、修道衣を着た少女が部屋に入ってくるのは同時だった。
 少女は湯気の立っているスープを乗せた盆を持っている。

「いきなり路上で倒れているんですもの、本当にびっくりしました。でも、目が覚めて本当によかったです」
 そういうと彼女は本当に、心のそこから喜んでいるような微笑を浮かべた。
 それが、君とシスター・ノエルの出会いだった。

 血まみれで倒れているどこの馬の骨か分からない輩を無償で治療する―― 一歩間違えれば傷が癒えたその瞬間に襲われても文句は言えない状況でもあるにもかかわらず、彼女は甲斐甲斐しく君の世話を焼いてくれた。
 君の傷が癒え動けるようになると、彼女はまるで自分のことのように喜んだ。
 その、彼女の笑顔――偽り無く心の奥底から微笑んでいるような笑顔は闘争の中で生きてきた君を優しく癒してくれる。

 彼女と過ごす時間はとても穏やかで、心地のいいものだった。
 いつまでもこう言う時間を過ごしたい、この平穏を守りたい。いつしか、君の心にはそう言う思いが生まれていた。

 そして、君は傷が癒えた今でもよく彼女を訪ねている。

*1
 PC@が復讐のメロディ参加者でない場合に発生するシーン。
 ちなみに、このシーンの目的は『ノエル』が『カブト』にとって大切な人物であることを印象付けることだ。
 しかし、『ノエル』はリサーチの最初のシーンで誘拐されてしまうのでこのシーンとリサーチの第一シーンで印象付ける必要がある。
 そのため、PCの嗜好などが分かっている場合などは演出などに手直しを行い、それを狙ってみるのが効果的だろう。

▼シーン3「闇を狩るもの」(バサラ)
・カムイ新石狩国際空港
・登場社会:ST☆R、企業/・登場目標値:10


 君は今、新石狩空港―ST☆Rの玄関口へと降り立った。君は、とあるアヤカシを追ってこの町に来た。
 追っているアヤカシの名前は“氷の処女”フラウ、真教秘蹟管理局に封じられていたアヤカシである。
 しかし何者かに封印は破られ、現在は現在はこのST☆Rに潜伏中だと言う情報を手に入れたのだ。

 ここで君のポケットロンにコール、来栖からだ。
「どうも『バサラ』さん、お久しぶりです」
「実はアヤカシがらみでちょっと依頼したい事件があるんですよ」
「『バサラ』さんが追っているというフラウにも関する依頼なのですが……引き受けていただけ無いでしょうか?」
「詳しい話は社のほうでしましょう、車を待たせてありますのでよろしければお使いください」

*1
 カムイST☆R郊外にある空港、グリムリンエフェクトの影響から空港は少なくほぼ唯一の玄関口である。

▼シーン4「悪を狩るもの」(イヌ)
・1年前どこかのストリート
・登場:他のキャスト登場不可


 あれは、もう1年前の話になるだろうか。
 君は通算100人以上を殺した連続殺人犯(シリアルキラー)、その首にプラチナムがかかった賞金首“ジャック・ナイフ”ハスターを追い詰めた。
「クソッタレ、こんなところで死ねるかよぉ!まだ、まだ殺したりねぇんだ!」
 既に交戦で致命傷を受けているとは思えない動きでハスターは君に襲い掛かってくる。*1
 しかしその頭に血が上った動きは早いが単純なものだ。君は冷静にそれを捌いてハスターを仕留めた。
 そう、確かに仕留めた。その死はしっかりと確認した。

 しかし現在、B.H.K.で再び彼の名前が賞金首のリストに彼の名前があった。
 どうやら最近N◎VAでハスターの手口と同じ手口による連続殺人事件が起こっているという。
 リストに添付されているハスターのホロも、間違いなく君が三年前に殺したはずのハスターその人だった。
 首にかかった賞金は3ゴールド、君は次の標的に彼を選んだ。

*1
 過去のシーンのハスターは既に[死亡]ダメージを受けているためにエキストラとして扱う。つまり宣言一つで好きに倒すことができる。
 このことはPCに伝えること

▼シーン5「神隠し」(マヤカシ)
・KRK社長室
・登場社会:ST☆R、企業/・登場目標値:10*1


 君は来須誠司に仕事の依頼を受けて、KRK社長室を訪れたところだ。
 社長室には既に社長の他に退魔士風の男(『バサラ』のこと)が座っていた。
「どうも、『マヤカシ』さん」
「こちらは、『バサラ』さん。優秀な退魔士です。今回の件は少し厄介なことになりそうなのでこの『バサラ』さんと組んで仕事をしていただくことになります」*2
「(『バサラ』に対して)こちらは『マヤカシ』さん、アストラル関係に深い知識を持ています」*2
「では、本題に入りましょうか。実は最近このST☆Rでは神隠しが連続して起こっているんですよ」
「こう言っては不謹慎かも知れませんが、それ自体はいつも起こっているここでは特に珍しく無い現象です」
「しかし今回のケースではいなくなるのが決まってマヤカシかバサラ能力を持つ能力者、今までの一般的な神隠しとは別格と言っていいでしょう」
「我々も全力を尽くしていますが、少なからずの被害が出ており捜査があまり進んでいないというのが実情です。そこでお二人にはウチとは別の方向からこの事件を捜査してもらいたいのです」
「この事件には、『バサラ』さんが追っているフラウというアヤカシが少なからず関係していることまでは調査がついています」
「報酬は前払いで3シルバー、成功報酬1ゴールド。どうでしょう?引き受けてはもらえないでしょうか?」

*1
 『バサラ』は自動登場している

*2
 当たり前だが、キャストによってはここの紹介は適に変えること


▼シーン6「火星人からの依頼」(フェイト)
・キャストの任意
・登場社会:適切な社会/・登場目標値:10


 フェイトに対してカーロスからコールがある。
「よう、セニョール。調子はどうだい?」*1
「今日はちっと頼みたいことが会ってコールしたんだが、大丈夫かい?」
「真教浄化派の能天使、「青の皇女」。二年前に死亡したって話だが、どうも最近コイツが生きているって噂を聞いてな。色々と調べまわっているんだが、ちょっと野暮用と平行作業で一人じゃ手が回りきらなくてな」*2
「って訳で3シルバーで、青の皇女に関して調べてもらえないか?情報如何によっちゃ追加報酬も出すぜ」
「じゃぁ、こっちも何かつかめたら連絡するぜ。XYZ」

*1
 キャストが女性なら呼び方はセニョリータだ。分かっているとは思うが間違えるなよ

*2
 野暮用自体は今回のアクトとは関係ない。悲しいかな、ストリートで人気者の火星人は色々と忙しいのだ。
 だがカーロスも並行作業とはいえ同じ事件を調べているためにクライマックスで重要な情報を持って現れるのである。


Gray RoomN◎VA自作シナリオ復讐のメロディU