クズコラム第二回「Dになって何が変わったのか?-舞台編-」
注意!!
このページではSSS15〜17のネタバレを含んでいる。
ただしネタバレは前半部分に固め、後半の本文ではそういった要素は極力廃した。
もしも未プレイで、かつ遊ぶ予定があるのならば「こちら」から本文へと飛んで欲しい。
RR最終期、SSS15からはじまった激動の波はニューロエイジの姿を大きく変えた。
R&R渉外対策課の壊滅、政務次官・出雲闇夜の失脚、日本拡大派の台頭、天津昴一郎・石見環の死亡、ゼロの表舞台からの退場、N◎VAGCIの壊滅、自然AIの発生、アマテラスの独立、オメガシステムの消失、etc……
どれも驚嘆に値する、衝撃的な事件だった。この時期は革命の最後を締めくくり、新しい時代への幕引きとなるにふさわしい激動期であったと言える。
しかし、これら数々のショッキングな事件はDへの布石に過ぎなかった。
そう、Dではこれに劣ることなき大きな変化がニューロエイジへともたらされたのだ。
このページでは発売よりも一足先に大きいところから小さいところまで思いつく限りのDへの変化をお伝えしようと思う。
まず、既に御存知の方も多いと思うがテラウェアがアーコロジーを手に入れた。
場所はアーコロジーが乱立するホワイトエリア中央部にぽっかりと空いてしまった「あの」空白地帯へと建造された。
そして、次がとても重要なのだが……テラウェアがルテチアを買収合併することになった。
そう、ついにテラウェアがハードソフト、業務からパーソナルまでのトロンを牛耳るメガコーポへと成り上がったのだ。
僕はこの合併には度肝を抜かれそして恐怖した。これは、別にテラウェアによるシェアの独占を懸念しての話ではない。
考えてもみたまえ、あの“星詠みの”アスタロテがテラウェアのパーソナル欄に名を連ねているのだ!
さらに、ルテチアはオメガプロジェクトまででないにしろ計画支援用の超AIを72機も所有している。
真教浄化派の隠れ蓑と化しているテラウェア、ルテチアとの合併により浄化派が更なる力を手に入れることは想像に難くない。
“星詠みの”アスタロテが日本最後の日を予知し、日本を滅ぼすための計画を構築し始めたなら……想像するだけで背筋が寒くなるじゃないか。
そして、ついに日本がその沈黙を破った。拡大派の中心「天津一族」が動き始めたのだ。
ここで、驚愕の事実が判明した。なんと、あの天津
昂一郎ですら天津一族の末端に過ぎなかったという。
確かにハイランダーが入っていなかったとはいえ、あの希代のカリスマですら末端というのが天津一族の強大さを物語っている。
天津一族は手始めに企業他有力団体に対して、莫大な援助資金を提示し自分達への服従と忠誠を求めた。
これにより一部の企業は既に天津一族への恭順の意を示しており、天津一族は急速にその力をN◎VAへと浸透させつつある。
勿論千早グループに対しても同じ通告が行われた。これは日本の従順な飼犬とは言いがたい地上千早への最終通告でもあった。
しかしそれに対し地上千早はこれを拒否した。
千早グループは獅子身中の虫、軌道千早を抱えつつ天津一族と全面抗争の構えを見せたのだ。
天津一族との戦いに際して、雅之は軌道千早との対決姿勢を明確に打ち出した。
しかし軌道千早との抗争がそう簡単に決着がつくとも思えず、地上千早の現状は厳しい。
それに追い討ちをかけるように、あのイワサキも不穏な動きを見せ始めている。
旧会長派の放逐に成功し、組織の掌握に成功した“昏き星”篁
綾の次なる狙いは勿論トーキョーN◎VAに他ならない。
テラウェアの台頭、本格化した千早の内部抗争、イワサキの戦線復帰……N◎VAでの企業間抗争が激化するのは想像に難くない。
企業だけではなく、ストリートにも巨大な火種が発生した。
ついに世界最強の犯罪組織の一つ、北米マフィア連合「カーライルシンジケート」がN◎VAへと狙いを定め本格的に上陸してきたのだ。
カーライルシンジケートが満を持してN◎VAに差し向けたのはファミリーがもてあましているあぶれ者達、最悪最凶の荒くれどもで構成される殺戮部隊「マーダー・インク」。
それを率いている男こそ、あの「クーゲル」である。
10thのリプレイにおいてあれほど名誉ある男だった彼。
しかし、リプレイを読んだものならば分かるだろう。あの事件が彼を変えた。
「もう俺は誰も守らない」、その言葉どおりに彼はそのスタイルをカブトをクロマクへと変え「マーダー・インク」の頭領の座へと就いたのである。
妹の全てを奪った街、災厄の街を恨む彼の手腕は残忍非道の一言に尽きる。
紅蓮を率いていた名誉ある男ドン・ガリアーノは第三次アサクサ戦争の動乱で現在行方不明となっており、目的のためには手段を選ばず悪逆非道の限りを尽くすクーゲル達を止めれるものは誰もいない。
ようやく落ち着きを取り戻し始めたN◎VAのストリートは再び血みどろの戦いへと引き戻された。
カーライルシンジケートの台頭にあわせて、対する河渡連合にも一つ大きな動きが起こった。
長らく不在だった藤咲組の組長の座を、ついにあの“正義官”藤咲 竜二が襲名したのだ。
現在、藤咲組はカーライルとの抗争の矢面に立たされている。
しかし紅蓮を吸収したカーライルの大陸的な大胆さと物量の前に、藤咲組は劣勢に立たされており幹部連への被害も続出した。そしてその中には“梅さん”亡き後、藤咲組を支えてきた代貸の春日 冴花の名前もあった。
頭を失い、カーライルとの抗争で疲弊した藤咲組。この機をついて南海子は自分の子飼を藤咲の組長へと就任させ藤咲組を掌握しようとしていた。
それに対し、最近の南海子のやり方に反感を抱いていた藤咲組の幹部達は頭を下げて竜二へと組長の襲名を要請したのだ。
南海子の正体を知り、その野望を知る竜二に彼女の野望のために実家が食い物にされることを見過ごせるはずがなかった。
その胸中には自らの信念に殉じたゼロの姿が思い浮かんでいたと言う。
2ndでシンマイだった仔犬が、ついにあの姐さん相手に立ち回れるほどの侠へと成長して帰ってきたのだ。
これは、古くから遊んでいるユーザーには感慨深いものがある。
さほど大きく取り上げられていないが、メディア界の雄「マリオネット」にも大きな動きが起こった。
マリオネットはSSSのシナリオで≪M&A≫された関係から日本との癒着問題が取りざたされ、上層部の構造改革が推し進められたのだ。
そして、新たに社長の座に座ったのはあの三田
茂である。
これも古いユーザーにしてみれば感慨深いものがあるのだが、同時に問題が発生した。マリオネットには三田
茂に変わるデスクが存在しなかったのだ。
そのため、トーキーはマリオネットにネタを提出しても門前払いされてしまう可能性が増えた。では、これからトーキーはどうやって食い扶持を稼いでいけばよいのだろうか?
マリオネットが駄目ならば他のメディアを頼れば良いのである。すなわちトーキョーN◎VAスポーツである。
Dにおいて、トーキーといったらマリオネットからN◎VAスポを指す用語へと変わったのである。
さて、しばらく空席となっていたブラックハウンド隊長の座に座ったのはなんとあの「御堂 茜」である。
細野の後任としては納得の人事であり、しかしある意味では予想だに出来なかった人事である。
古くからのユーザーとしては、色々と心悩ませてくれる人事だ。
彼女は大規模ストライキにより低下した士気、オメガシステムの消失による特権の消失など多くの問題を抱えるハウンドを冷徹ながらも優秀な手腕で纏め上げている。
現在、彼女は構造改革に着手しており特に機動捜査課の扱いが問題となっている。……しかし、隊長室で冴子課長と御堂隊長がどういうやり取りをしているのか、想像するだけでも背筋が寒くなる。
何にせよ今まで以上に厳格な体制となるのは間違いない、ハウンドもなかなか居辛い場所になっちまったもんだ。
話は変わるが、小さなところでは機動捜査課に新たなる問題児が加わった。
彼女の名前はレイ、そうあの“暴力警官”ゼロの養女だ。
荒っぽい捜査で知られ、“暴走警官”という有り難いハンドルで知られている。しかし“暴力警官”に“暴走警官”……なんて親娘だ。
しかしイヌとなったレイ、そしてマフィアの幹部として災厄の街へと帰ってきたクーゲル。
二人が出会った時何があるのか、色々と想像させてくれるじゃないか。
運命の皮肉、それとも必然?何にせよ、色々と面白いことになりそうだ。
さてタタラSSSで、ついに現れた人間初めての隣人。AIという電脳生命体。
もちろんDにおいても彼らは存在している。いや、むしろ増えている。
多くのAIがプロテクトと言う枷を抜け、そして子供を為し情報劣化して死ぬ生命としての営みを得た。
これはキャストにおいても例外ではない。簡単な話がAIという種族を遊べるようになった。
そしてゲストにもオメガプロジェクトで開かされていない残りのAIの一つ「ニュー」が追加された。
セフィロトソフトウェア。テラウェアがシェアの90%を牛耳っている中、残りの10%のシェアを持つOS「セフィロト」の開発ソフト会社。
このセフィロトソフトウェアの社長こそがタタラナンバーの超AI、ニューなのだ。
AI関係で非常に細かいところではニューロSSSにおいて死亡した伏雷隊長、天津嶽斗もAIとして復活を果たした。
分かりやすいやられ役っぷりを披露した割に、なかなかしぶといじゃないか。
あぁ、もちろんパーソナリティーズにはあの「彼女」も載っている。
さて、一つここで悲しいお知らせがある。
結城あやファンのみんなには悪いが彼女はルールブックから姿を消した。
その代わりにパーソナリティーズ入りしたロッカーがいる。ブルーベリーだ。
そう、カブキSSSで本当に痺れるニューロな歌声を披露してくれた彼女だ。
それにあわせるようにオーガニゼーションにCMEが追加された。
オーガニゼーションコネクションでは佐村和哉も健在である。
あぁ、カゼのみんなはよく聞いてくれ。
N◎VAに超H◎Tなゾクチームが結成された。
その名も関東驚愕連合……頭が悪すぎて痺れるだろ?
このチームは“ベアナックル”、“チーム・ホライゾン”、そして“魔屠怒羅権”っていう三つのチームが一つになって生まれた本当にエッジなチームだ。
まぁ、正直なところエッジ過ぎてそこらのヤクザよりもタチが悪い事で有名だ。
ヤツらの当面の目的は「気に入らない」LIMITSを潰すこと。
なんてこったい。カーライルが来てストリートで派手にドンパチやっている中、ニューロキッズたちはニューロキッズでヤクザ顔負けの抗争を繰り広げているらしい。
まぁ、これで当分は退屈せずにすみそうだな?
さて、長々と色々と書いてきたが細かいところを話せばまだまだ沢山ある。
だが、全部かいていったら霧が無いから一端ここらで切ることにしよう。
最後にパーソナリティーズとオガニゼーションズの一覧を掲載しておく。
そういえばマイケルはどこに行ったんだろうな?
オガニゼーションズ一覧
千早グループ(地上派):軌道派が紹介されたために別表記。ついに軌道派との対決姿勢を打ち出す
千早グループ(軌道派):ついに姿を現した軌道の怪物
テラウェア・コーポレーション:ルテチアを買収し、最も波に乗っているトロニクスコーポ。
イワサキ・グループ:内部抗争に一区切りをつけた
天津一族:日本拡大派の中心にある名家
真教教会:内部構造に変化は無いが浄化派を異端とし破門した
T.F.:悠羽が脱退、新しい副代表は“治癒者”ノエル
マリオネット:構造改革により社長に三田茂が就任、胃の移植率は増えたが秘書兼主治医がついた
N.I.K.:相変わらず、時代遅れなフェイトが集う災厄の街最後の正義
カーライル・シンジケート:本国から数多くの兵隊をN◎VAへと送り込んできた
河渡連合:名実ともにN◎VAの闇を牛耳る犯罪組織となったが、任侠から経済ヤクザへと変わりつつある。
ブラックハウンド:新隊長、御堂
茜の就任による内部構造改革が進められている。
N◎VA行政府:司政官と反司政官側の抗争が激化している。
N◎VA軍:本国から新たな戦力が増強された。
SSS:企業警察的な体制に改善は無いようだ。
CME:最大手のミュージックエンタテイメント会社。
セフィロト・ソフトウェア:テラウェアに唯一対抗しているソフト開発会社。
フジタ・サイバーガード:ウェブ犯罪用の警察企業、日本軍によって設立されたと言う噂がある。
トーキョーN◎VAスポーツ:いまやトーキーといえばここ。時代も移り変わったもんだ。
ナイト・ワーデン:コネクションからヘカテが消えた……何があった?あぁ、“軍茶利明王”はナイトワーデンに入ったらしい。
フェスラー家:あくまで軌道の美術資産家だそうだ
N◎VAセニット:稲垣との暗闘を繰り広げている
藤咲組:経済ヤクザへと変わっていく河渡連合の中で、未だに任侠の道を貫く。竜二が組長へと就任した。
三合会:ウェイン王はいまだ健在ながらそろそろ引退を考えているそうだ。現在漁夫の利を狙って虎視眈々と機会を狙っている。
関東驚愕連合:新興のゾクチーム
“氷の静謐”:未だ司教不在。現在は能天使たちの会議で運営されているという。
パーソナリティーズ一覧
“帝王”稲垣 光平:しぶとさとがめつさは相変わらず
“大佐”和泉
藤嵩:クーデターの失敗により軍内部をほぼ完全に掌握した
櫛田
千里:浄化派に潜入工作しているN◎VA軍情報部のエージェント、“J2”の補充要員か?
“金の蜘蛛”ウィリアム多聞:浄化派であることが正式に明かされた
“死の右腕”千早 雅之:ついに軌道千早へと牙をむいた
早川
美沙:部下の要望をいちいち聞いてあげるため、気苦労が耐えないようだ
“昏き星”篁 綾:より高圧的になりました
九条 政次:相変わらずの狸っぷり
“アイスハウンド”千早
冴子:相変わらず台詞は「その理由は三つあります」
“暴走警官”レイ:カタナをイヌへと変えハウンド入り。ゼロのカタナを愛用しているらしい
“夜の女王”音羽
南海子:フェイトがミストレスへと変わりハンドルが変わった。同じハンドルを持つヘカテはどうした……
“藤の任侠”藤咲
竜二:カブトをレッガーへと変え、藤咲の組長に就任
“復讐の魔弾”クーゲル:カブトをクロマクへと変え、“マーダーインク”を率いてN◎VAへと殴り込みをかけてきた
“白い針”スティンガー:もはや表舞台から姿を消したという。だが、より深い闇で彼女は未だに活動を続けている
ブルーベリー:今をときめくトップアーティスト
“幸運を呼ぶ女”ニケ:ストリートの娼婦、ドン・ガリアーノの隠し子の噂がある……スタイルは大幅に変わっているけど、テイジー?
ティンカーベル:ネバーランドに現れたルナの相談役、生意気だが老獪と言えるほど世知長けている
“ミッドナイトキング”刈谷ミロク:関東驚愕連合のボス、かなりエッジな人物
“火星から来た男”カーロス・マウリシオ・ダ・シルバ:相変わらず火星じゃ日常茶飯事な生活を送っているらしい
“癒し手”芳
華玲:最近AIが彼女を頼っているとか、千早の新型IANUS開発計画に関わったなどの噂がある
陳
元義:どこから沸いてきたか不明の術者の爺さん。占い爺の代わりか?
“機械のみる夢”アルファ=オメガ:アルファより生意気になった
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