ニューロエイジという舞台
Gray RoomN◎VAHow about TOKYO N◎VA

“災厄”の到来

 文明が更に発展したはるか未来の地球、それがトーキョーN◎VA The Detonationの舞台となる世界“ニューロエイジ”だ。

 しかし「発展したはるか未来の地球」という表現は少し正確ではないかもしれない。このニューロエイジは我々のよく知る今の世界とは世界地図も国家バランスも大きく異なっているからである。
 例えばルールブックの21ページを開いて欲しい。これがニューロエイジの世界地図である。一見しただけではこれが地球とは思えないであろう。

 では何故世界は大きく変貌してしまったのであろうか?
 まずはその直接的な要因となった“災厄”と呼ばれる天変地異について語っていこう。

 今から数十年ほど前、地球の地軸が傾くという天変地異が世界を襲った。
 大地は歪み、裂け、陥没、あるいは隆起した。海は荒れ狂い、大津波が地表のありとあらゆるものを押し流した。そこにはありとあらゆる破壊の光景があったという。
 この天変地異は7日間続き、そして唐突に終わりを告げた。
 終わったあとに残ったのは地軸が90度傾き劇的に環境が変化したねじくれた大地と、破壊されつくした都市の残骸。そして幸運にも生き残った一握りの人間たちであった。

 人々はこの史上最悪の天変地異を“災厄(ハザード)”と呼んでいる。


“災厄”からの復興

 全ての文明を失いつつも生き残った人類だが、さらに世界規模の寒冷化現象に襲われる。
 地軸が傾いたことによる劇的な環境の変化に加えこの寒冷化減少により、地球は赤道近くの一部を除き氷に閉ざされた不毛の大地になってしまった。
 作物は育たず、家畜もその飼料を確保できず、人類は深刻な食糧問題に悩まされることになる。

 しかし、それでも人類はしぶとく生き残った。
 そして彼らは安全なシェルターで難を逃れた各国首脳たちや、災厄とは無縁の軌道上に住む天上人たちから技術や知識を借り受け徐々に復興に向けて動き出すことになる。

 こうして徐々に復興の道を歩み始めた人類だが食糧問題など問題は山積みであり、少しでも復興が進んだ国家は難民問題に悩まされるようになった。
 これらの問題を解決したのがいち早く“災厄”からの復興を果たし、また結果的に赤道直下という恵まれた環境へと移動した日本であった。

 日本は進んだバイオテクノロジーを他国へと提供して食糧問題を解決し、また土地開発や産業の復興にも尽力した。
 この手際の良さを不審に思う者たちもいたが、日本無しに世界を復興することは出来ず世界中の国家が日本の協力を求めるようになった。
 それに対し日本は自国への一切の介入の禁止を対価に協力へと応じた。これにより日本は鎖国状態に入り――そして、現在もこの鎖国は続いている。


日本唯一の出島、トーキョーN◎VA

 こうやって他国との国交を断絶し鎖国した日本だが、海外との唯一の窓口として旧東京湾上に1つの都市を建造した。
 その都市こそ“災厄と歓楽の街”東京新星市……通称“トーキョーN◎VA ”である。
 そしてトーキョーN◎VAは最先端の技術の技術を要する世界最大の貿易都市として空前の繁栄を見せている。

 次々と台頭するメガコーポ、抗争を続けるストリートギャング達、治安維持のために駐留している日本軍、権力を牛耳ろうとする司政官、そして日本をテロの対象とするテロ組織“氷の静謐”。
 様々な火種を抱えながらも、しかしトーキョーN◎VAは繁栄を続けている。

 世界で最も繁栄し、最もホットで、最もヤバイ都市。
 それがこの“災厄の街”トーキョーN◎VAである。


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